ガンプラやスケールモデルを製作する中で、完成品の印象を大きく変える「ワンポイントディテール」。その中でもプロモデラーやコンテスト常連者がよく取り入れているのが「レッドポイント」と「グリーンポイント」です。
小さく塗装したチップを掘り込んだ溝やディテール部分に埋め込むことで、色のアクセントが加わり、立体感や情報量が一気に増します。この記事では、その作り方を初心者でもできるように詳しく解説します。

ちょっとしたことですが印象がかなり変わるのでおすすめです。
レッドポイント・グリーンポイントとは
レッドポイントは赤、グリーンポイントは緑に塗装した小さなディスク状または四角形のチップを、モールドや彫り込み部分に埋め込むディテールアップ手法です。
レッドポイント・グリーンポイントを使用することで次のような効果が見込めます。
- 色のアクセントになる:単色でまとまりがちな機体に視線を引き付ける。
- 情報量の増加:細かいディテールが「意味を持つ」ように見える。
- 立体感の強調:彫り込みに埋めることで平面的な塗装より奥行きが出る。
必要なもの
実際に導入するに当たっての必要な道具をまとめました。
- 0.3〜0.5mm程度のプラ板(白または透明)
- スジボリ用器具(タガネなど)(0.5mm〜1.0mm)
- 塗料
- 赤系(レッドポイント用)
- 緑系(グリーンポイント用)
- ピンセット
- 瞬間接着剤または木工用ボンド(クリアタイプ)
作り方手順
1. モールド位置を決める
レッドポイントやグリーンポイントを入れる位置を決めます。
彫り込んだモールドの一部を幅広めのモールドにしてそこに埋め込むのが手っ取り早く簡単にできます。
2. 下穴を掘る
スジボリ用器具を使って、チップを埋め込むための溝を掘ります。チップを差し込むための溝になりますのでチップより少しだけ広めの溝を掘りましょう。
穴が深すぎるとチップが沈み込みすぎ、浅すぎると接着面が少なく剥がれやすくなります。


今回はRG νガンダムで実践してみます。サイコフレームをイメージしてグリーンチップを貼り付けます。
3. チップを切り出す
プラ板をデザインナイフで細かく切り出し、小片を作ります。
溝に差し込む面をガムテープなどにくっつけて並べます。こうすることで一気に大量に塗装が可能です。
4. チップの塗装
切り出したチップに好みの色を塗ります。
- レッドポイント:発色の良い赤(例:Mr.カラー3番レッド)
- グリーンポイント:鮮やかな緑(例:ガイアカラー蛍光グリーン)
今回は以前の記事で紹介しました手抜きキャンディ塗装で緑色に塗装しました。


こうして大量に作っておくと今後も使えるので便利です。
5. 接着
塗料が完全に乾燥したら、ピンセットでチップを溝に置き、接着剤で固定します。
透明感を出したい場合は木工用ボンド(クリアタイプ)を使用するとはみ出た部分をこすり取れるのでおすすめです。


貼付け後です。貼付け前と比べるといいアクセントになっていると思います。
レッドチップの代わりに赤いデカールを貼り付けても同じ効果が得られるので併用していきましょう。
作業のコツ
- 色のバランスを考える:同じ面に複数置く場合は、赤と緑を交互に配置するとメカらしさが増します。
- 小さすぎるチップは無くしやすい:作業台に白い紙を敷くと見つけやすいです。

ピンセットで掴みそこねてふっとばすしてなくしてしまうのはよくあることですので必要数プラスアルファの量を用意しておきましょう。
まとめ
レッドポイントとグリーンポイントは、ほんの数mmの加工でガンプラの完成度を一気に引き上げるディテールアップ手法です。
塗装だけでは出せない奥行きと情報量を簡単に追加できるので、初心者から上級者まで幅広くおすすめできます。
まずは余ったランナーやプラ板で練習し、実際のキットに組み込んでみましょう。
一度取り入れると、その効果の大きさにきっと驚くはずです
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