ガンプラやプラモデルを高級感あふれるツヤツヤな質感に仕上げる「キャンディ塗装」。あの美しい輝きには憧れますが、「工程が多くてとにかく面倒」「ヤスリがけの傷が残るとやり直しが大変…」とハードルの高さを感じていませんか?

いくら頑張ってやすりがけしたとしても、やすりきれていない場所があり、塗装後に傷が見つかるとガン萎えです。工程が多い分やり直すのもとても大変です。
一般的にキャンディ塗装の下地には「光沢ブラック」を使うのが定説ですが、「キズ消し効果のある『黒サフ(ブラックサーフェイサー)』で代用できたら、ヤスリがけが劇的に楽になるのでは?」と考えたことがある方も多いはず。

これは一度検証しなければなりません!!
そこで今回は、黒サフと光沢ブラックでキャンディ塗装の仕上がりにどれだけの差が出るのか、実際にプラスプーンを使って徹底検証しました!「少しでも塗装工程を時短したい」「ヤスリがけが苦手」というモデラーの方はぜひ参考にしてください。
キャンディ塗装、艶々テカテカな塗膜を作る手法で、元がプラスチックだとは思えない表面光沢になる、高級感のある塗装方法です。
キャンディ塗装のやり方はこちら

1. なぜキャンディ塗装の下地は「光沢黒」が基本なのか?
検証の前に、なぜこれまですべての教科書で「光沢ブラック」が推奨されてきたのか、その理由を簡単におさらいしておきましょう。
キャンディ塗装は、下地(黒)の上にメタリックカラー(シルバー等)を吹き、さらにその上からクリアカラーを積み重ねることで深みのある金属感を表現する技法です。
- 光沢ブラックを使う理由: 下地が完全に滑らか(光沢)であるほど、その上に乗るシルバーの金属粒子が綺麗に整列し、強い金属光沢(鏡面度)が生まれるため。
- 艶消し(サフなど)の懸念点: 表面が微細にザラついているため、シルバーの粒子が乱反射してしまい、輝きが鈍くなると言われています。

でも実際やってみないと実感がないですよね・・・
もし黒サフでも十分なクオリティが出せるなら、サフの傷埋め効果によって面倒な粗いヤスリがけを大幅にスキップできるという最大のメリットがあります。
2. 【徹底検証】黒サフ vs 光沢ブラックの比較実験
プラスプーンを使用し、条件を揃えて検証を行いました。

こういうプラスプーンがあると塗装の練習や検証に使えるので1使っておくのがおすすめです。
使用した塗料一覧
| 工程 | 左:黒サフ側 | 右:光沢ブラック側 |
| ① 下地塗装 | ガイアノーツ:サーフェイサーエヴォ ブラック | GSIクレオス:Mr.カラー ブラック(光沢) |
| ② メタリック層 | ガイアカラー:スターブライトシルバー | ガイアカラー:スターブライトシルバー |
| ③ クリア層 | Mr.カラー:クリアーレッド(3回重ね) | Mr.カラー:クリアーレッド(3回重ね) |
| ④ 仕上げ層 | クリアー(2回重ね) | クリアー(2回重ね) |
各ステップごとの変化と違い
※比較画像(左:黒サフ / 右:光沢ブラック)
- ステップ1:下地ブラックの段階

この時点では一目瞭然の差です。

当たり前ですが流石にこの時点では全然違いますね笑
光沢黒には私の手や、私の愛車(自転車)も写っています。
- ステップ2:スターブライトシルバーを塗装

シルバーを重ねた段階でも、まだ差は歴然。光沢ブラックベースの方が輝きが強く、黒サフベースは少し曇った(ガンメタ寄りの)シルバーになります。

これはやっぱり光沢じゃなきゃダメか…
- ステップ3:クリアーレッドを3回重ね塗り

ここから面白い変化が起きます。クリアーレッドを塗り重ねていくと、両者の差がどんどん縮まってきます。じっくり比べると光沢ベースの方が反射がクッキリしていますが、単体で見たらわからないレベルに。

かなり近づいてきてないか??
- ステップ4:最終仕上げ(クリアーを2回重ね塗り)

最後に光沢クリアーを2回重ねてコートした結果、肉眼ではほぼ見分けがつかないレベルまで同化しました。

これはほぼ変わりませんね・・・スプーンの持ち手に印をつけているんですがそれがなければどちらがサフか判別が付きません。
3. 【結論】こだわり派以外は「黒サフ下地」で全く問題なし!
検証の結果、以下の事実が分かりました。
「下地の艶が違っても、上層のクリアーをしっかりと塗り重ねれば、最終的な光沢感はほぼ同じになる」
もちろん、1箇所の曇りも許さない究極のコンテスト作品を作るような「超こだわり派」の方であれば、光沢ブラックを丁寧に磨き上げる意味はあります。
しかし、「ガンプラをかっこよく、かつ効率的に仕上げたい!」という実戦重視のモデラーであれば、黒サフ下地で十分すぎるクオリティが出せます。
黒サフ下地を採用するメリット
- ヤスリがけの時間を大幅に短縮できる(サフが細かい傷を埋めてくれるため、荒めのヤスリでフィニッシュできる)。
- 塗装のやり直しリスクが減る(傷の浮き上がりによる“ガン萎え”を防げる)。
- 工程を1つ減らせる(サフと黒立ち上げを同時に行える)。

※今回の検証は粒子が荒く隠蔽力の高い「スターブライトシルバー」を使用しているため、他のシルバー(細かい粒子やメッキ系)では結果が異なる場合があります。
※今回の検証は粒子が荒く隠蔽力の高い「スターブライトシルバー」を使用しているため、他のシルバー(細かい粒子やメッキ系)では結果が異なる場合があります。
まとめ:タイパ重視なら黒サフキャンディに挑戦しよう!
キャンディ塗装は「下地を鏡面に磨き上げなければいけない」という固定概念がありますが、仕上げのクリアー層さえしっかり厚塗りしてあげれば、下地が黒サフでも美しい鏡面は作れます。
「やすりがけが嫌いでキャンディ塗装を避けていた」という方は、ぜひ今回の「黒サフお手軽キャンディ塗装」を試してみてください。驚くほど楽に、ツヤツヤで高級感のあるガンプラが仕上がりますよ!




コメント