ガンプラの作例を見ていると腰や足などを延長しているものがあります。今回は腰の延長工作についてどのようなときに行うとよりかっこよく仕上がるのか。どんな方法で行うのかを解説していきたいと思います。
どういうときに行うのか
ひとえにスタイル改修といってもどのキットで延長をすればいいのかわからない方も多いと思います。
腰の延長を行うパターンとしては以下のものがあります。
- プロポーションを改善させる
キットの素組み状態では「胴体(腰)が短すぎる」と感じることがあり、理想的なスタイルや設定画に近づけるために腰を延長します。ガンプラでは胴が短く見えることが多く、腰を延長してバランスを整えると腰の括れが強調されてプロポーションがよくなることがあります。 - 脚長効果やスタイルアップ
腰の延長によって股関節の位置が下がり、脚が長く見える効果があります。これにより、よりスタイリッシュなシルエットや現代的な体型に近づけることができます。 - 作例や好みの再現
ぶっちゃけて言うとこれが一番わかりやすい理由だと思います。雑誌作例や有名モデラーの作品を参考に、同じような延長工作を行い似たようなスタイルに合わせていきます。

一番の上達は、うまい人の真似をすることだと思います。こんなものを自分も作りたいという目標があるのもいいですね!
延長方法
それでは具体的に延長工作を行ってみます。

今回はHGCEデスティニーガンダムの腰を延長してみましょう。

メタルビルドデスティニーを参考に伸ばしていきます。
HGCEはかなり腰が短くメタルビルドデスティニーはだいぶ腰が長めなので今回は4mmほど延長してみます。

1枚1mmのプラ板を4枚重ねて接着し4mmの積層板を作ります。この時腰の断面積よりも大きめの積層板にしておきます。

上半身と下半身をつなげるボールジョイントを切り飛ばします。後々くっつけるのでなくさないように注意です。

先ほどの積層板を接着します。ボールジョイントを切り飛ばした後の断面はデザインナイフで平らにならしておくとよりきれいに接着できます。

はみ出た部分をニッパーで切り飛ばし、やすりで形を整えていきます。

かなりの部分を削ることになるので粉塵対策はしっかり行いましょう

整形後です。伸ばしたプラ板が干渉しないように気を付けて様子を見ながら整形していきましょう。

先ほど切り落としたボールジョイントに穴をあけ貫通させます。また胴体側のプラ板にも同様に穴をあけます。この穴に瞬間接着剤を塗った真鍮線を通して補強、固定させます。


私はアロンアルファを使用しています。
元のボールジョイントがついていたところと同じ場所に穴をあけましたがかなり胴体が前よりになってしまったのでボールジョイントの接着場所をかなり後ろに下げました。仮組しながらバランスを見て臨機応変に対応しましょう。

これにて延長工作完了です。
注意点
伸ばしたプラ板にはデティールが入っていませんのでもともと腰に入っていたモールドを延長したり、プラ板を張り付けたりして自然と伸びているように見える工作も大切です。
また腰だけ延長しますとその他部分が不自然になってしまうこともあります。腰と足の延長はセットで行われることも多いですのでバランスを見ながら他部分も延長するとバランスよくかっこいいプロポーションになるでしょう。

改造解説している方のを参考にどれだけ伸ばすのを考えるのもよいでしょう。
まとめ
腰延長は「カット→プラ板やランナーを挟む→接着→整形」の流れが基本です。ボールジョイントの場合は特に真鍮線を入れ強度をアップさせ、仮組みを繰り返してバランスを調整することが成功のコツです。
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